金利について

2026年2月28日

金利が上がっている今。変動と固定、どう考える?

「最近、金利が上がってきていると聞きました」
「金利はなぜ上がっているのでしょうか?」
「固定金利と変動金利、どちらを選ぶべきでしょうか?」

ここ数ヶ月、このようなご相談が増えています。

ニュースで“金利上昇”という言葉を耳にすると、不安になりますよね。

今回は、

✔ 変動金利と固定金利の違い
✔ なぜ金利が上がっているのか
✔ 変動金利の「5年ルール」「125%ルール」とは何か
✔ これからどう考えればよいのか

を整理していきます。

■ 変動金利と固定金利の違い
◯ 変動金利

変動金利の主な特徴は次の通りです。

・半年ごとに金利が見直される
・一般的に固定金利より低め
・将来、金利が上がる可能性がある

最大の魅力は、借入当初の金利の低さです。
金利が低い分、毎月の返済額を抑えられ、元本の減りも早くなります。

一方で、金利が上昇すると将来的に返済負担が増える可能性があります。

◯ 固定金利

固定金利の特徴は以下の通りです。

・借入時の金利が完済まで変わらない
・返済額が将来にわたり確定している
・変動より金利は高め

固定金利は、いわば「安心を買う」選択。
金利上昇の影響を受けないため、家計管理がしやすいのが特徴です。

■ 変動金利には“急激に上がらない仕組み”がある

変動金利には、急に返済額が大きく増えないよう配慮された仕組みが設けられていることがあります。

それが、

◯ 5年ルール

金利が上昇しても、毎月の返済額は原則5年間据え置きになる仕組みです。
金利自体は半年ごとに見直されますが、支払額はすぐには変わりません。

◯ 125%ルール

返済額が見直される際も、前回の返済額の125%までしか上げられないという上限があります。

たとえば月10万円の返済なら、
次回は最大でも12万5千円まで、という制限です。

ただし注意が必要です。

返済額が据え置かれていても、金利は上がっています。
そのため、

・利息の割合が増える
・元本の減りが遅くなる

という現象が起こります。

「急に家計が崩れることは起きにくい」
しかし「返済の中身は変わっている可能性がある」。

ここを正しく理解することが大切です。

※なお、これらのルールは金融機関によって取り扱いが異なります。

■ なぜ今、金利が上がっているのか?

背景には複数の要因があります。

① 日銀の政策転換

長く続いた超低金利政策ですが、
日本銀行 がマイナス金利政策を解除し、金融政策の正常化へと舵を切りました。

これにより、長期金利が徐々に上昇しています。

② インフレ(物価上昇)との関係

物価が上がることを「インフレ」といいます。

近年、食品やエネルギー価格の上昇を実感されている方も多いと思います。

実は、インフレと金利は密接に関係しています。

物価が上がり続けると家計の負担が増え、経済のバランスが崩れます。
それを抑えるために中央銀行は「利上げ」を行います。

金利が上がると、

・お金を借りるコストが増える
・住宅ローンや企業の借入が減る
・投資や消費が抑制される

結果として、過熱した景気を落ち着かせることができます。

2026年時点では、
日本銀行 がインフレ進行や円安抑制を背景に、段階的な利上げを進めています。

その影響として、

・住宅ローン金利の上昇
・企業の資金調達コスト増加
・家計への負担拡大

が起きています。

金利上昇は「悪いニュース」だけではなく、
経済を安定させるための調整局面とも言えます。

③ 世界的な金利上昇

日本だけでなく、世界的にも金利は上昇しています。

アメリカでは
FRB が積極的な利上げを実施しました。

世界の金利環境は、日本の金融市場にも影響を与えます。

■ 変動は危険?固定が安全?

どちらが正解ということはありません。

変動金利は
→ 金利が低い分、元本が早く減る
→ 柔軟な対応がしやすい

固定金利は
→ 将来の安心を確保できる
→ 家計のブレを抑えられる

固定は「保険」、変動は「効率」。

大切なのは、ご自身のライフプランに合っているかどうかです。

■ 今、どう考えるべきか

✔ 何年住む予定か
✔ 世帯収入に余裕はあるか
✔ 将来売却の可能性
✔ 借入額は年収の何倍か

これらを踏まえ、金利タイプを“商品”ではなく“戦略”として選ぶことが重要です。

■ 最後に

今は、長く続いた“金利がない世界”が終わり、
本来の金利ある世界へ戻りつつある局面です。

住宅ローンは「借金だから怖い」と感じる方もいらっしゃいます。

しかし、契約上には「期限の利益」という考え方があります。
これは、本来一括で返済すべきお金を、一定期間に分けて返済できる権利のことです。

言い換えれば、銀行から“時間”を借りているとも言えます。

もし家の購入資金をすべて貯めてから買うとしたら、多くの方はかなり年齢を重ねてからになってしまうでしょう。

住宅ローンは、
「人生の早い段階で住まいを持てる仕組み」として設計されています。

この制度を正しく理解し、無理のない範囲で活用することが、
人生設計を安定させる一つの方法です。

焦らず、仕組みを理解し、戦略的に選ぶこと。
それが将来の安心につながります。